チョコBlog

子宮内膜症(チョコレート嚢胞)不妊治療の経験をまとめました。

気持ちのコントロール

smiling sweets

不妊治療を現在進行形で行っている方のブログ(治療記録)はたくさんあると思いますし、実際に私も当時は詳細な記録をブログとして残していました。しかし、治療を終えた後にすべて消去してしまいました。

 

当時は難しい名前の治療法や薬の名前など、嫌でも覚えてしまいましたが今となってはキレイさっぱり忘れてしまいました!細かい情報をお探しの方は治療中のブログを参照していただくことにして、私は卒業生としてココロの部分、どうやって気持ちをコントロールしたのかなどについて、記したいと思います。

仲間がいることで生じた焦りの感情

以前の記事でも触れましたが、ネットを通じて不妊治療仲間がいました。そのうちの何名かはリアルでもお会いして、治療についての情報交換をしたり治療のストレスや不満を吐き出したりしてお互いを励ましあっていました。

気持ちを共有できる仲間の存在はとても貴重でした。しかし、治療が進むにつれて複雑な感情が生まれてしまったのも事実です。仲間に先を越されたくない、仲間が先に妊娠したらどうしよう、、など今にして思えば、焦りの感情です。

そして、そんな感情を抱いていたせいかもしれませんが恐れていたことが実際に起こりました。仲間が次々と妊娠していき、最終的には私だけが妊娠しなかったのです。こうなると、妊娠した仲間は私に気をつかって話したいことを話せない(妊婦あるあるとか、育児の話など)状況になります。

私が知らないところで私以外の仲間が集まっていたり、メールのやりとりをしているのをなんとなく気づいて、落ち込んだこともあります。でも、冷静に考えれば仲間も私を傷つけないようにと気遣ってくれているのだろうし、お互いに気を遣って集まるくらいなら、自ら距離をおこうと決めました。現在は年賀状のやりとり程度の距離感です。

不妊治療の仲間がいたことで良い面も悪い面もありました。感情が揺さぶられることを望まないのであれば、仲間は作らないほうが良いかもしれません。 

家族への思い 

焦りの感情については、不妊治療をリタイアした時点で落ち着きました。治療中は焦るなと思ってもどうしても焦ってしまうものです。年齢とともに、妊娠しにくくなるというのは紛れもない事実なのですから。

焦りの感情は落ち着いたものの、今度は夫や義理の両親に対する「申し訳ない」という気持ちが押し寄せてきます。この気持ちはゼロにはならないだろうし、この先もずっとココロの中に秘めていくものだろうと思っています。 

実は、はっきりと口に出して「子供を、孫を産めなくてごめんなさい」と告げたことが無いのです。いつかはきちんと言わなきゃと思っているのですがなかなか言い出せずにいます。言おうとすると感情がこみあげてきて泣いてしまうのではないか、、、と思ったりもします。まだまだ、落ち着いて言える言葉ではないのかもしれません。

もう少しココロの中で熟成させてから、、、と考えています。

友達にカミングアウトするかどうか

これも難しい問題でした。学生時代からの親友とも呼べる仲の良い友達数人には不妊治療していることをカミングアウトしたことがあります。その反応は個性的というか、人それぞれ。ほとんどは「がんばってね」や「大変なんでしょ」とどこか他人事な受け答えが多いのですが、、、

未婚で仕事をバリバリしてキャリアを積んでいる友達からは、「どうして治療するのかわからない、そこまでして子供欲しいかなぁ、私は別にそこまでしたくないな」とさらりと言われてしまいました。 

授かり婚で若くして子供を持ち、子育て真っ最中の友達からは「そうなんだー」と相槌をされた後、「うちは経済的に厳しいからさ、この前、実は3人目を授かったんだけどね、、堕したんだよね」と明るく報告されました。

それぞれ環境が違えば考え方も異なってくるのだろうと思います。それでも、治療していること自体を否定されたように感じましたし、中絶しただなんて間違っても私には言わないで欲しかった。(直前に不妊治療を報告しているのに!)

私自身、治療に疲れていたし愚痴を聞いて欲しかったのかもしれません。しかし、不妊治療から遠い立場にいる人にとってはその大変さをわかって欲しいというのはワガママかもしれないし、愚痴を言ったところで困らせてしまうのかも、と思い直しました。以後、カミングアウトについては慎重になりました。

ちなみに、上述の友人2人とはその後、疎遠となっています。なにげない言葉で相手を傷つけてしまうということを改めて感じた出来事でしたし、その言葉の棘はなかなか簡単に取れるものではないのです。もう少し時が経てば許すことができるのでしょうか、、、